2006-07-10 [ほん] 家郷の訓 家郷の訓 (岩波文庫 青 164-2)作者: 宮本常一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1984/07/16メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 15回この商品を含むブログ (9件) を見る1907(明治40)年生まれの民俗学者が、第二次大戦中に書き上げた故郷に関する一冊です。瀬戸内海に浮かぶ大島が舞台で、そこでの家族のありよう、島の中の付き合いなどを読んでいると、飽食にふけり謙虚さを失った自分が恥ずかしくなるほど、貧しい中にも爽やかな身の処し方が印象的でした。程度の差はあれ古くは、日本人、特に農耕に携わる人はこういう生活をしていたのでしょうね。筆者は私の両祖父よりも少し年長であり、何となく祖父の書いたものを読むような気分でページを繰ったことでした。 追記:歴史家の奈良本辰也さんは大島出身だそうです。