The Arnold Arboretum of Harvard University

Arnold Arboretum

気持ちのよい午後、ちょっとした郊外へ出かけました。北米一古いという森林公園は、Charles Sprague Sargentとセントラルパークの設計者でもあるFrederick Law Olmstedの共同設計です。265エーカーの敷地には、15,000種以上の世界中の樹木や植物が植えられているのだそうで、今は季節の狭間らしく、夏の名残の黄色い花や、小さい秋の気配を感じさせる仄かな紅葉、薔薇の実などが目に付きます。


散策の途中で、毎日ここを5マイル散歩している、という近所で生まれ育ったBoが案内してくれることになりました。彼によると、実はここはBoston Cityの持ち物で年に1ドルでハーバードに貸していて、その代わりにハーバードが全ての面倒を見ているということです。そう言われてみると、確かに大学のクラスルームもあります。Bonsai Houseには、古くは17世紀前半からの盆栽も保存されていました。多くのヒバの中に、少し色づいたもみじがあり嬉しいことでした。以前は東屋の中に入れたところ、皆が盆栽に触るので今は立ち入り禁止になってしまったのだとか。

白樺はかつてインディアンがカヌーに使っていたことを教えてもらったり、実が生っている梨の木にリスの巣を見つけたり、何とも楽しい時間を過ごせたのは、Boのおかげです。ドイツ人の奥さまとの間の娘さんが現在日本に留学中という彼は、とても気さくで民族差・性差・年齢差を感じさせない方でした。湿った土の匂いの香ばしさを胸いっぱいに吸い込んで、帰路についたことでした。