MAX

マックス

MAXという路面電車に乗っていると、いろいろと興味深いものです。
今日は高齢者の方が、車椅子よりも簡素な作りにみえる動力つき三輪車を、一人で運転してMAXに乗ってこられました。駅とMAXの間には段差が殆どない上に、自動で橋渡しの板が出る仕組みになっていることもあって、出入りはとてもスムーズ。板が出るのはアメリカでは珍しい優先座席周辺だけですが、優先座席自体が今まで見たことがないほど立派なつくりです。広めのスペースに椅子は折りたたみ式なので、大きな三輪車もらくらく駐車できます。日本のように、お年寄りや体の不自由な方に席をお譲りください、というアナウンスがあるのにもびっくり。
ホームレスに見えなくもない人もたまに乗っており、NYの地下鉄で見たのと同様に小銭稼ぎをしていたり、という場面にも出会いました。車内の告知によると、MAXの中は常時カメラで監視していることや運転手などへの暴力を通報した人には賞金が送られること、何かあったときは駅のホームからの911電話は無料であること、などが書かれていて、これが治安の一助になっているのかしら、とも思いました。
また、車内には天井にだけお洒落な広告がプリントされ、壁には先の告知と詩のポスターが貼られている程度。町の文化度の高さもうかがえます。
車社会のLAでも、安全そうな路線を選んで一度は公共交通機関に乗ってみたいものです。地域社会の新たな側面が見えるに違いありません。