近畿地区大会

haruko412005-04-16

堺の全日空ホテルまで行きました。会場に着くとすごい行列で、エレベーターを降りてもその行列は崩れることなく、濃茶のお菓子席を椅子がずらっと並ぶ待合い席で待たせていただくこと、1時間以上。今年は「つどい」に参加させていただける分だけ、早めに回らせていただく目印として黄色いリボンを付けていましたが、思わず自分から案内の方に声をかけてしまいました。親切に対応してくださったおかげで、濃茶席できんとんの主菓子も濃茶もよばれることができてほっこり。坐忘斎お好みのナンとやらいうお茶、よいおふく加減でいただきました。
薄茶席2席をスキップして、点心も持ち帰らせていただこうと申し出たところ、持ち帰れない、と係の方に言われれば仕方ありません。温かい若竹のお吸い物は持ち帰れませんものね。
「つどい」はお家元のお話に少し遅れてしまいましたが、おっしゃりたいことは、先日の日経夕刊への寄稿とほぼ同じように思いました。今、身の回りにある全てのものを大切にしよう(超省略)、といったこと。
準教授・茶名拝受者および新入会員からの挨拶を受けられたお家元など偉い方が退室された後は、立礼点茶板の講義。ステージ上での実演を解説される行躰さん、間といい、声といい、実にお見事。
立礼点茶板とは、明治5年(別論あり)に京都での万博にいらっしゃる800人もの外国人来賓のために、玄々斎が考案されたものです。円以という椅子を置きますが、あくまで大広間に畳を敷いた上のお点前。点茶板は4本の竹柱、雲板は3枚か4枚が約束です。下の中板に初炭を組むのは、略式ではなくお炭もできる正式である証です。大体は長板点前と一緒で、柄杓はずっと釜にかけっぱなし。
正座になれない方にもお茶を楽しめるように考案された立礼点前は、裏千家が興隆していく一つの大きなきっかけであり、大宗匠のされてきたこともその流れを汲んでいらっしゃるのだなあ、と思います。
記念品は、堺沙羅沙の袱紗。徳川末期に作られていた天草更紗の流れを汲む、印度 ペルシャからの技法を復元したものだそうです。ベージュ地に南蛮人の柄がなかなか良い感じです。「つどい」出席者には、福寿の壽扇が配られました。宮脇賣扇庵謹製。
それにしても、夕方会った友達に、「地区大会いっててん」と言ったら、「なんやそれ、予選とかあんのん?」と聞かれて、面食らってしまいました。確か予選はないけど全国大会はあるような気がします。