城をとる話

城をとる話 (光文社文庫)

城をとる話 (光文社文庫)

1965年の日経新聞夕刊連載作品です。関が原の頃に、車籐左という一人の浪人が上杉と伊達の国境の城を一人でとろう、と目論むお話。後半スピード感が緩み、やぶれかぶれな籐左の人柄がよく分かる部分など、期待と違う展開ぶりに戸惑いましたが、前半は、カムイ伝を思い出すほんの一部の記載や、何となく親しみをもっている米沢藩家老経験者 直江兼続が登場するなどして、申し分なく面白かったです。石原裕次郎主演映画「城盗り」のプロットにもなっているとか。