Isabella Stewart Gardner Museum

イザベラガードナー

ボストン美術館の近くに、1903年に富豪の夫人が開館し、死後も遺言によりそのままの状態で保存されているという美術館があります。三階までは美術館、四階は彼女の居室に当てたという四階建ての洋館です。
館内の展示は部屋ごとにテーマを決めてはありつつも、ある種はちゃめちゃで、日本の襖絵の横にイタリアのタピスリ、といった具合。イタリアの家具と螺鈿の小引き出しなど、非常に調和している部分と、日本人から見ると残念に思う部分がそれぞれありました。岡倉天心と交流があったことからも、個人としては相当数の日本美術を入手していたようです。好きなものを集めて、楽しんで展示した様子が目に浮かびます。
見所は間違いなく中庭でしょう。モザイクタイルを囲んで、女主人が座るのが好きだったというローマ時代の玉座とHorusという鳥の彫刻などがあちこちに配置され、南洋の植物と相まって独特の空気を作り出しています。写真は外観。館内は残念ながら写真撮影禁止でした。