Portland Art Museum

portland art museum

この美術館での目的は、ネイティブアメリカンアートを見ることでした。ポートランドの北を走るコロンビア川は、あのルイス&クラーク探検隊がミズーリ川から太平洋へ抜けたルートで、ネイティブアメリカン文化の存在を何となく感じる土地柄です。展示品の古さと包括的な視点では、ハーバード大学のピーボディ博物館に敵うべくもありませんが、特にアメリカ北西部のものについては想像以上に充実しており、祝祭の時に使うボートのようなお皿や、家の装飾、日常生活品、洋服や靴に至るまで、見てまわるのが楽しかったです。Resource Centerでは常駐の職員がいて、何かと面倒を見てくれました。ここで、"Baskets of the Northwest people"というビデオを見ることができたのも収穫。

想像以上という意味では、日本文化の展示品コーナーもそうでした。鮮やかな着物と貝桶、お茶道具を並べて展示する姿勢など、造詣の深い人たちが関わっていることを感じさせます。赤楽には十代旦入の作と書かれていました。奥は応挙の風炉先(?)。横には茶杓茶筅、柄杓などもあわせて展示してあります。

壁には日系企業を多く含む協賛者リストが掲示されていましたし、先の職員に聞くところによると12年の滞日経験があるキュレーターも在籍するとか。こじんまりとしつつ文化度の高いポートランドに相応しい美術館といえるでしょう。