ホリディシーズン考

クリスマスとクワンザ

10月下旬のハロウィーンから1月中旬の小正月まで、ずっとアメリカに滞在していたのは初めてのことでした。Reiさんのご好意でトリック&トリートを体験し、11月には前年に引き続きAのお家でサンクスギビング、その後本格的なホリディシーズンに入り、お正月、と目まぐるしい二ヵ月半はいろいろと考えさせられることが多く、その一部をメモしておきたいと思います。
結婚前にこちらを訪ねたのがちょうど12月下旬、その時にハッピーホリディという挨拶を聞きました。メリークリスマスはキリスト教のお祝いの言葉ですから、ちょうどこの時期にあるハヌカクワンザというお祭りを考慮してのことだと聞きます。前者はユダヤ人の古くからあるお祭りで、後者は黒人の自覚を促す比較的歴史が短い行事であるようです(クワンザについてはこちらによくまとめられた記事があります→)。同じアパートメントに住むアルメニア人は、キリスト教に近いアルメニア正教ですからリースもツリーも飾っており、また1月6日にも聖ニコラスのために何かするといっていました。中国人は12月には彼らの正月(日本での旧正月)についてのブローシャーを配っており、日本人は年越しが一大イベント。
それぞれの行事には歴史的または宗教的な匂いが漂いますが、それらの行事とともに育ってきた人たちにとっては、たとえ宗教心がそれほどないとしても身にしみたお祝いであり、年に一度、家族や友人との交流を深める大切な時間として過ごしているように見受けられました。そういう意味では日本のお正月と似ているように思います。またそれぞれの民族がそれぞれの暮らしぶりを大事にしているのを見て、一層日本の伝統的な行事を見直したいという気持ちを持った在米二年目のホリディシーズン考でした。
(クリスマスツリーのごみの回収日も決まっていて、大体一月の第二週。昨年日本でお正月を過ごした後、初めて見かけたときはお国柄を感じたものでした。今年見かけたら写真を撮ろうと思っていたところ、見事に逃してしまい、来年こそレポートしたいと思っています)。