HP Labs, Stanford University and Computer History Museum

HP研究所

まずはなにまんさんが一年いらしたHP Labs.。かつての本社が現在の研究所で、外観も太陽光をたくさん取り入れる形式の天井窓も格好いい。内部は写真撮影不可なので受付にカメラを預けます。三つ四つ見せていただいたデモの他に印象的だったのは、創業者のヒューレッドさんとパッカードさんの執務室。いつも扉を開けて仕事していたというオープン・ドア・ポリシーの証拠に扉の裏の壁の色が違うでしょう、と説明してくれたのはホストのR。ヒューレットさんのデスクには何故か各国のお金があり、何ヶ月か一度にヒューレット財団が慈善資金として回収しに来るのだそうです。それを聞いた子どもたちはコインを置いていました。由来話も面白かったのですが、それはまたいつか。
Stanford Universityは春休み中だからかとても静かでした。ホストのDが説明していた学費の高さを見事に反映させたかのような整然と手入れの行き届いた明るい校舎。1929年から1933年まで31代大統領を務めたHerbert Clark Hooverの図書館があり、塔が聳え立っています。昼食はカフェテリア内にあるサブウェイにて会計のおじさんを混乱させながら注文。
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一年ぶりのComputer History Museumは、Aも案内してくれるという贅沢なツアー付でした。ちょうど、初めてプログラミングしたというIBM機がリストア中で、とても嬉しそう。と、そのとき「あの人がマウスを発明した人だから、皆に紹介して」と彼が指差した先にいたがっしりした体格の老人がDouglas C. Engelbartでした!1968年に協調オンラインシステムNLS(oN-Line System)を発表したという彼は今や82歳。ちょっと耳が遠いらしいのを除くと矍鑠としていました。名前だけの知識だったので、夫に教えてもらったり調べたところ、冷遇の時期もあったようですが、Ted Nelsonハイパーテキストと関連があったり、現在の私たちの生活に大きな影響を及ぼしたという意味では、正にコンピュータ科学界の偉人の一人といえるでしょう。ある子どもは、帽子のつばの表面にAの、裏面にDougのサインをもらっていました。きっと世界に一つしかない貴重品です。
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