茶の間の正義

茶の間の正義 (中公文庫)

茶の間の正義 (中公文庫)

悪阻のとき、あまりにぎらぎらと切れ味が鋭すぎて、ページをめくることが出来なかった一冊でした。予定日を過ぎるころに改めて手に取ってみると、面白いこと面白いこと。現代に通じる内容で、私が産まれる前に書かれたものとは思えません。40年の間に、生活は格段に便利になって進歩したように思えても、人の行動は変わらないということでしょうか。分娩室の中で読み、術後の回復室でも読み、退院後の自宅で読みきりました。「西遊記 長講一席 まる三年かかった」の項は、わが家でも実現されないか、秘かに期待するところであります。