蕎麦屋の系図

蕎麦屋の系図 (光文社新書)

蕎麦屋の系図 (光文社新書)

日本の伝統的な食文化の一つである蕎麦の伝統を考えよう、という趣旨で、蕎麦の歴史と著名な五つの看板の来歴についてまとめてあります。
正直言って、「更科」と「藪」しか知らなかった私、勉強になりました。一番の老舗といわれる「砂場」は、実は16世紀後半の大阪が発祥であり、何かの事情で上京した「砂場」から江戸で蕎麦文化が花開いたということは興味深いですね。「東屋」は明治初頭にその江戸から北海道に渡って成功したお蕎麦屋さん、「一茶庵」は大正の終わりから手打ち蕎麦に力を入れたお店だそうです。
欲を言うと京都人としては、先日紹介した京都の尾張屋についても、一文くらい触れておいていただけると嬉しかったです。あそこだって相当なものだと思うもの。それから、年末のNHKで映される神田のやぶそばは遠〜い親戚ですので、皆さまどうかご贔屓に!美味しいですよ。