2005-12-23 微光のなかの宇宙 ほん 微光のなかの宇宙―私の美術観 (中公文庫)作者: 司馬遼太郎出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1991/10/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見るかつて美術欄担当記者でもあった司馬遼太郎が、ゴッホ、空海と密教美術、八大山人から、八木一夫、三岸節子にいたるまでを語っています。いつものことながら、彼が腑分けをしてみせるそれぞれにすごいなあ、と圧倒されるのです。洋行帰りの三岸節子によるという「日本は水蒸気の国である」という言葉、毎日を日本とは違う光線にさらされて過ごしている私には、本当に身に沁みます。司馬遼太郎によって集結させられた芸術バカ一代たちの殆どを、私は知らず、また心してあちこちを歩くことだ、と思い知らされたことでした。