[せいかつ] Keiro Retirement Home

Keiro Retirement Home(敬老引退者ホーム)での喫茶ボランティアの見学に行ってきました。ここは、日系人とその配偶者のみが対象の施設で、日系の篤志家が日系一世の人たちに安らかな老後を過ごしてもらいたい、ともともとユダヤ人が対象だった施設を、私財を投じて買い上げたのだそうです。食事も日本食が用意されるのだとか。
今回見学したのは、金・土曜日の午前中に手作りのお菓子とコーヒー/緑茶をごく小額の有料で提供する、というもので、入居している方に「選ぶ楽しみ」と「お金を払う楽しみ」といった社会的行為を味わっていただくことを通して、生活に張りを持っていただこうというのが趣旨のようです。私は十種類以上のケーキがのったサンプルのお皿を見ていただいて注文を聞いたり、コーヒーやお茶のサーブのお手伝い。現役時代はバリバリと英語を話していらした方も今は日本語が楽ということもあるらしく、お話し相手として学生さんもいらしていました。彼らはJSNという日本人の留学生を組織したNPOの一員で、順番に誰かが参加するようにしているんですって。
ただ、日系人とはいっても二世の方でしょうか、日本語が全くおできにならない方もいらして、その方の周りは英語が飛び交っており、ボランティアも日本語ネイティブが多い中、二名の方は日本語を全くお話にならない日系の方でした。S. ハンティントンの『文明の衝突』で指摘されていた、どちらかというと土地に同化する傾向を持つ日本人像を見る思い。
私の親戚にも日系カナダ人がいて今も交流をしておりますし、亡祖母は結婚前にアメリカ留学を真剣に考えた、とも聞くせいか、何となく関わりを持ちたい気持ちが沸いてくるのです。ボランティアの皆さんにもとてもよくしていただき、これからも寄せていただこうと考えています。