Museum of Fine Art, Boston

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程よい大きさの館内に蒐集された多岐に渡る美術品が展示されていて、非常に気持ちのよい美術館です。程よい大きさといっても半日ではとても全てを見てまわることができないので、いくつか目星をつけておいた中から、気になったものを紹介します。
ヨーロッパ家具の向こうに遠く見えるのは、ここに来ると思わず足を運んでしまうClaude MonetのLa Japonaise: Camille Monet in Japanese Costume(1876)。同じ部屋には、ともに1909年に制作されたOsker KokoschkaのSelf-Portrait as Warriorと奥に飾られているErnst Ludwig KirchnerのReclinig Nude。

Vincent van Goghが自殺する前ニ三ヶ月の間に書いたというHouses at Auvers(1890)。小品ながら、構図・筆致ともに人の心を捉える力を感じます。

Japanese Galleryの二階では、フェノロサコレクションの一つだという、桃山時代に描かれたヨーロッパ文化の影響が濃い屏風絵がありました。一面に繋がらず折り目ごとに独立した肖像画で構成されているようなものは、初めて見ました。一階では、’Beyond Basketry: Japanese Bamboo Art’ と ‘Tsutsugaki Textiles from the Collection of David Paly’ という企画展が一部屋に会し、日本文化の面白さをアピールしていました。「筒描」とは、紙筒に入れた防染用の糊を布地の上に絞り出して文様を描く染色の技法で、中国から沖縄を経て日本に伝わってきたものだとか。竹細工は非常に芸術的なものもありましたが、道具としての宗全籠の美しさに私は一票を投じたいと思います。

最後に、Georgia O’Keeffe のPink Camelia(1945)。NYからサンタフェに移ってからの作品でしょうか。おまけは、Galleria CaféでいただいたNew England Table(Maple Chicken, Boston Brown Bread; Toasted Lobster Roll with Celery, Walnuts, Dried Cranberries; Clam Chowder) です。このカフェはお薦めです。クラムチャウダーはいつも美味しいですし、何より昨年ここでいただいた絶品のサラダをもう一度食べたいがためにリピーターとして入ったくらいですから。メニューが変わっていてサラダは食べられず残念でしたが、しかし、今回のランチも満足。