Flags of Our Fathers

クリント・イーストウッド監督の硫黄島の戦いを米日双方からの視点で撮る、という考えに興味があり映画館に足を運びました。パサデナの小さな劇場内には30人ほどの観客。
戦闘シーンはともかくとして、どうにもこうにも言葉が分かりづらく苦労した以上に、雄弁な映像が一人ひとりの兵士の悲しみ、家族の思いなどを伝えます。ちょうど『二つの祖国』を読んだところでしたので、文字で訴えられていた戦争の悲惨さを今度はスクリーンで教えられ、また生きて帰国してからのシーンでは、その後のそれぞれの人生の変遷までを追い非常に訴えるものが多かったように思います。
主人公のうち一人の息子であるジェイムス・ブラッドリーが、父親の存命中にこの星条旗にまつわる物語を聞かされなかったことから、いろいろな人に話を聞きまわり原作を完成させた『父親たちの星条旗』。硫黄島の戦いを字面でしか知らなかった私に、考えるチャンスを与えてくれたという意味でもこの映画には感謝したいです。
また、ネイティヴ・インディアンで愛国心に溢れるアイラを演じた自身もネイティヴ・インデアン出身のアダム・ビーチといい、先日ウィザー・リーススプーンと離婚したと報じられたライアン・フィリップといい、主人公格三人のうち二人が私好みでそういった意味でも素敵でした。そろそろ『クラッシュ』も観なくては。