ガープの世界・下

ガープの世界〈下〉 (新潮文庫)

ガープの世界〈下〉 (新潮文庫)

辛く悲しく楽しく乾いた物語。辛い部分で笑ってしまうという、ある種恐ろしい小説です。訳者が解説の中で、「グロテスクなユーモア」と表現していましたが、全く賛成。人間の喜悲劇が一部おぞましいほどに書かれています。とは言いながら、きっといつか再び手に取るような気がします。村上春樹さんもこの作家をよく知るようですが、村上ワールドに少なからぬ影響を与えているように思いました。