花月8-11の巻

Sakura

12月から今の先生のお稽古に寄せていただき、1月から始まった月一回の花月稽古の3回目でした(前回の様子はこちら)。「花月百遍、朧月」というとおり、花月は百回やっても朧なままだけれど、一回のお稽古で四度ずつ稽古すれば二年経てば百回程度になるでしょう、と先生はおっしゃります。修練を目的としつつゲーム的な側面をもつ花月は、「月」「花」「一」「二」「三」という札を取るごとに状況が刻一刻と変化するため、感覚を研ぎ澄まして集中していなくてはうまい具合に運びません。なかなかうまくいかないけれど、五人で息を合わせて進めていくのは楽しいものです。
今日の稽古は炭付花月、平花月、なげこみ、濃茶付花月の四種で、特に面白かったのはなげこみ。通常、お茶をいただく「月」とお点前役の「花」の札を取った人は、役のつかない数字札を「かえ札」として取ってから次の行動に移ります。ですから、連続でお茶をいただいたり、点前をしたり、はたまた自分が点てたお茶を飲むことは有り得ない(はず)。しかし、なげこみではかえ札を取らないので、それに伴っていつもと違う動きや通常有り得ないことが起こるのです。どの花月にも共通するこの脳と体を裏切る感じは、非常に刺激的。とはいえ、最後の濃茶付をするころにはぐったりです。
お菓子は和菓子作りの名人Kurさん製、桜の花びらを模した練りきりを美味しくいただきました。写真は週末にリトル・トーキョーで咲いていた桜です。ロサンゼルスの桜はこの時期盛りのようで、今日は花冷えのような一日でした。