Natural History Museum of Utah

とても上手な恐竜の壁画でした。

ユタは恐竜の化石が出る地域で、発掘箇所をトレイルできるらしいという前情報をYoくんが得ていたので楽しみにしていました。来る時の飛行機で地元の人が勧めてくれた場所の一つにまずやってきたところ、まさかの休館・・・。モール全体も日曜日はお休みだそうで、もう一つの候補を当たってみたところ、そちらもお休みでした。みんな遊ばずに教会へ行くのでしょうか。かつて訪れたドイツの町を思い出してしまいました。日曜日に娯楽施設が閉まっているなんて、LAではありえません。さすが、ソルトレイクシティというべきか。

気を取り直し、Uターンして、ユタ大学付設のNatural History Museum of Utahへ出かけます。結構最近できた建物で、展示物を見せる構造が良く考えられていて、さらにインタラクティブに楽しめる仕掛けが沢山仕込まれています。

アメリカンインディアンの文化についての展示も多く、美しいビーズ細工などに目を奪われます。

アメリカンインディアンのいろんな種族の言葉を聞いて、真似をして録音すると声紋(?)のグラフとともに再生してくれる機械に、すーがはまっていました。

こちらは、蟻の巣の中が見えるように工夫されています。

頭蓋骨の一斉展示。

手で触って、ぐるぐる回すこともできます。

一斉展示といえば、角付き恐竜もすごかった。

その一種でユタの地名が冠された恐竜、その名もUtahcertopsです。日本語ではユタケラトプスっていうのでしょうか。名前からもトリケラトプスの仲間と分かります。

肉食恐竜が草食恐竜を喰らっているの図。これに限らず、恐竜たちのポーズそれぞれから、親密さを感じるなあ、と思うものが多かったのです。

今日行けなかった、化石が沢山出ている場所であるCleveland-Lloyd Quarryに関する映像展示もありました。ある一箇所に草食肉食の恐竜たちの骨が集まって発掘されたのは何故か?老若男女の四人の科学者がそれぞれの案を提示し、最後には観客はどう思うか一セント銅貨を賭けて意思表示してください、という試み。

数回繰り返して観たすーは「毒物説」に投票しました。通りすがりのおじいさんは「こんなこと誰もわからないよ」と言い捨てていましたが、いろんな案をそれぞれが主張し、観客を巻き込んでいく仕掛けは、いかにもアメリカらしい。

シカゴのフィールド博物館からの自然災害に関する巡回展です。


地震津波、火山、台風などがテーマで、私が子供のころに何故か大好きだった黒曜石に初めて触ることができました。火山噴火の副産物だったのですね。アメリカでは竜巻も大きな自然災害です。その様子を360度の映像で観て、「LAには竜巻は来ないけど、こういう感じなんだな〜」とわかる貴重なもので、これが撮影に使われたカメラだそうです。

その横に、その研究をしていたTim Saramasという方がつい最近竜巻の調査中にご子息・同僚とともに亡くなられたという文章があり、言葉をなくしました。ユタにこの展示が巡回してきてからしばらくのことだったようです。

紹介しきれませんが、大自然に囲まれた土地柄を反映したものも多くありました。大きな地球を模した球体にパンゲア大陸から五つに分かれた大陸が今の世界地図になるまでを映像で再現したものでは、日本列島ができたのは7000万年前だったらしいこと、アメリカ大陸も東と西からやってきたらそれぞれの大陸がぶつかってロッキー山脈になったらしいことも見ることができて、面白い。地形の成り立ちから、これから私たちが向かうArches National Parkにあるアーチがどのようにできたか、という説明なども分かりやすく展示されていました。ナノについても体験型展示があり、一見、こじんまりとしていながら、キュレーターの力の入れようが伝わってくる素敵な博物館でした。